ニッケイ新聞 2009年4月9日付け
フジモリ元ペルー大統領の母で熊本県出身のムツエさんが先月九日、東京都内で亡くなったことを各紙が報じた。九六歳。一九九六年の大使公邸事件では、大統領の母親と知られず、釈放されたという強運の持ち主。ペルーでは積極的に日系社会の活動に参加していたが、療養のため、〇一年から帰国していた。亡くなった約一カ月後の今月七日、フジモリ大統領に二十五年の実刑判決が出された。最後まで我が子の身を案じていたことだろうが、この判決を知らずに亡くなったことが救いだろうか。
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今月二十五日に控えた文協会長選挙への投票権を持つ県人会(評議員)は、県連を含む十四県人会。その半数が佐賀県人会を除いた九州ブロックの七県。総会では最多得票(四百二)の沖縄県人会と県連も入っている。混迷する文協会長選挙の行方だが、こうなったら、与儀昭雄会長を文協会長候補に推す!?
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文協二千四百会員というが、ほぼ半数が幽霊会員だ。二千三百九十会員のうち、会費を払っているのは、半数強の千三百四十三人のみ。〇八年の会費収入は四十万三千レアルで年間経費の五分の一をわずかに超えるのみとなっており、台所事情は苦しい。会員の減少を食い止める魅力ある文協作りを新執行部に期待したいところだが…。