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相場変化で農地高騰=コモディティ市場に強気回復

ニッケイ新聞 2009年4月8日付け

 コンサルタントのAgraFNPは六日、コモディティ市場が〇九年初頭、強気へ転じたことで国際金融の投資家が、農産物市場を新しい投資先として関心を持ち始めたと語ったことを七日付けフォーリャ紙が報じた。
 農地の不動産市場に金融危機の影響はなかったようだ。麻州タンガラ・ダ・セーラのヘクタール当たりの農地平均価格は〇六年の三千七十七レアルを底値に、〇七年には三千二百七十六レアル、〇八年には三千九百九十八レアルと上がり続け、〇九年には四千三百七十三レアルへ高騰した。三年前には予想もしなかった相場の動きだ。
 中国を始め米国、ドイツ、オランダの視察団一行が〇九年初め、相次いで穀倉地帯を訪れた。これを期に、農地が値上がりした。夏の収穫が始まるまで、農地の買収交渉はなかった。
 生産者は収穫に忙しく、投資に関する相談は収穫が終わってからになる。コモディティ相場に動きが見えたことで、農産物や農地の取引に活気が返ってきたようだとAgraFNPはいう。
 シカゴの大豆市場は、〇九年二カ月間に前期比一・九五%上げた。国内市場は同期に、七・四五%も反応した。これは〇八年九月の為替が対ドルで一・六〇レアルであったのに、現在は二・二〇レアルと開きがあるためとされる。
 〇八年九月と現在の間には、金融危機だけでなく、世界的な干ばつと異常気象の懸念が浮上した。これで地政学上の世界情勢が、大きく変化したと思われる。
 大豆の現地買いつけ価格は、一袋当たり四十レアルから四十二レアル。これはアルケール当たり五十袋を収穫すれば採算がとれる価格であり、生産者が土地を手放す気配はなく値上がりの一方。
 農地の値上がりは、全伯ではない。穀倉地帯やサトウキビ、牧場、植林用で評価が異なる。サトウキビや柑橘類用地は、不動産売買の対象としては時期を過ぎた。