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ニッケイ新聞 2009年4月8日付け

 援協が現在建設している福祉センター内に納骨堂が出来ると騙った詐欺未遂事件が起こった。昨年の移民百周年に乗じて詐欺を働いたヤマモト・ロザリオが逮捕されたが、今回の事件は、独身で移住した人には墓を作っていない人が多く、家族が遺骨を自宅の保管している状況を知ったうえの卑劣なものだ。募金、寄付を申し込まれたさい、少しでも不審な点があれば、注意してかかることが必要だろう。コロニアも世知辛くなったものだ。
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 シャッパ提出まで十日となった文協選挙。ひところは吉岡黎明氏が会長候補として最有力といわれていたが、どうやら見送られたようだ。現在の候補である木多喜八郎氏曰く、詳しいことは分からず、一緒に仕事をする副会長候補も知らないとか。「私は兵隊」と話す本人から、自らの意思を示す言葉は聞かれなかったが、全ては〃大将〃の思し召しに従うという現体制の空気は、淀んでいるとはいえないか。
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 先日の本欄で白鴎大学留学中の仲尾次オスカル選手を紹介したが、高校野球春の選抜大会でも日系人の球児ががんばっていた。群馬県の前橋商業キャッチャーの兼島兼実さんは、日系ブラジル人二世の母と、日系ペルー人二世の父を持つ。主将として選抜大会へ出場、一回戦には母親も応援に訪れたが残念ながら破れてしまった。昨年も話題になった日系人高校球児。今年もがんばってほしいものだ。