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マルフ隠蔽資産=サンパウロ市が奪還手続き=国外に眠る1億ドル余
ニッケイ新聞 2009年4月3日付け
サンパウロ市とサンパウロ州検察局は三月三十日、イギリス海峡のジャージー島司法当局へマルフ元市長の在任時代に送金された二千二百万ドルの凍結要請と資金の奪還手続きを行ったと二日付けエスタード紙が報じた。さらに一族の経営企業エウカテックスに対して、九千三百万ドルの返還要求も行った。
これは、数々の公共工事で元市長が不正取得したとみられる公金に対し、サンパウロ市が奪還を試みた初の法的対処。ジャージー島の報告によれば、二社のオフショアで運用をしている。同二社は、元市長の子息が経営する金融会社だ。
マルフ元市長は現在、下議(PP=進歩党)。ブラジルからの資金持ち出しは、他人名義で旧パラナ州立銀行やサフラ銀行、MTB銀行経由でニューヨークへ送金。直後にジュネーブのシティバンクにある本人の口座へ振り込んだ。その後はシティバンクからジャージー島が、常套ルート。