ニッケイ新聞 2009年4月2日付け
自動車の帝王といわれたゼネラル・モータース(GM)の和議倒産が確実視されたことでブラジルGMは四月一日、死に体の米国本社に代わって、技術開発や人材養成の役割を補完することを表明と四月二日付けエスタード紙が報じた。
ワゴネル前社長は、ガイトナー米財務長官の判断で経営能力不足の烙印を押され、辞任を指示されたもので政府の鉄槌は予想より厳しかった。
ブラジルでは銀行などの場合、中央銀行が経営者の能力不足と判断したら行政介入を命じる。経営者を解任し、行政官を送り閉社手続きを行う。
米国では経営者が跪いて泣きつけば、情状酌量をした。しかし、前社長は跪いたが泣きつかなかった。
ブラジルGMのジャイメ・アルジラ社長は四月一日、小型車とフレックス車に力を入れ、本社へ技術移転を行う方針と述べた。技術者もブラジルで養成し、本社やEU、アジアへ派遣する計画。