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国産小麦で自給目指す=亜国産依存から脱却へ
ニッケイ新聞 2009年3月21日付け
政府は十九日、セラード(中部乾燥地帯)の小麦栽培を強化することで、亜国産小麦依存からの独立へ踏み切り、国産小麦で自給する意向を明らかにしたと二十日付けエスタード紙が報じた。
政府の計画では亜国の対伯輸出を、不安定な農業政策と工業の生産能力から見て数年に、一〇%をカットする考えだ。亜国産小麦はブラジルの白もの家電との物々交換に使われたが、両国の通商関係が今きしみ始めた。
農務省は二十三日、小麦栽培の奨励と一五%の増産計画を発表する。政府は過去四年、国内消費の七〇%に当たる七百万トンの小麦生産を目指した。政府は品種改良に努め、生産性向上に成功。
昨年は小麦の作付け面積が五万五千ヘクタールに上り、五十万トンを生産した。ブラジルの小麦は、端境期に収穫するため国際相場に恵まれ、増産はもう一息だ。亜国は一方的な保護政策を取ったため、十二億六千四百万ドルの取引を失うことになりそうだ。