ニッケイ新聞 2009年3月20日付け
すんなりと森口イナシオ会長の二期目の続投が決まったサンパウロ日伯援護協会の新体制。役員が一堂に会して、会長などを互選する臨時理事会に出席したのは遅刻した数人を除く十九人と半数にも満たなかった。選ばれた副会長も一人欠席、新しく決まった役付き役員十八人のうち三分の一がその場にいなかった。事前に決まっていた人事とはいえ、年間一億六千八百万レアルもの予算を動かす大組織だけに、スタートは皆で切って欲しかったとの声も。
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体罰やセクハラなど、一昔前なら問題にもならなかったことがメディアの影響もあり、現在では大きな問題になることが多い。昨年十月に広島市内の河川敷で決闘した十六~十八歳の十三人が逮捕された。暴走族メンバーだったのが、大きく取り上げられた理由だろうが、「凶器は使わず、素手だけ」と取り決め、年長者の立ち会いもあり、極めて〃模範的〃。「青春だなあ」と感じる記者も時代遅れか。
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読売新聞によれば、佐賀県で十八年間暮らしたブラジル人家族が日本での再就職を諦め、「日本人に思いやりの気持ちを教えてもらった」との感謝の言葉を残し、帰国した。自治体の支援や知人らに助けられたこともあったようだ。不況で厳しい状況ばかりが注目されているなか、日本人とブラジル人の心の交流が生まれていることがせめてもの救いだ。