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オ大アマゾン調査団=雨不足が悪循環を=密林で炭酸ガス風洞現象

ニッケイ新聞 2009年3月7日付け

 アマゾン地域の住民には降雨不足による水不足は感じられないが、炭酸ガスを吸収している植物には影響がはっきり出ているとオックスフォード大学の調査団が五日、明らかにした。
 アマゾン熱帯雨林は二〇〇五年まで、年間四億トンの炭酸ガスを吸収していた。四億トンの炭酸ガスは、森林伐採によって失った地域の炭酸ガス吸収能力に匹敵する。
 アマゾナス熱帯雨林の乾燥は、宇宙衛星の観測で分かった。アマゾンで炭酸ガスの風洞現象が起きているのだ。調査はボリビアやペルー、ギアナ、コロンビアの密林でも同じように行った。
 二〇〇五年のアマゾン熱帯雨林の降雨不足は、急速ではないが地球温暖化に影響を及ぼした。降雨不足で排出された炭酸ガスは、そのままアマゾン地域に留まって、葉や枝に状況の跡を残している。
 二〇〇五年には、焼畑が三三%増えた。このサイクルは今後の参考になる。降雨不足が到来すると、乾燥度に拍車がかかり同時に、炭酸ガスも増え気候の変化をもたらす。最終的には人類の将来に禍が及ぶ。