ニッケイ新聞 2009年2月27日付け
サンパウロ市とリオ市のスペシャル・グループの成績が、二十四、二十五日に発表された。
サンパウロ市一四、リオ市一二のチームが参加するスペシャル・グループ優勝は、サンパウロ市がモシダーデ・アレグレ、リオ市がサウゲイロ。準優勝はヴァイ・ヴァイとベイジャ・フロール。どちらも僅差で、最後まで行方がわからない展開だった。
一九六七年創設のモシダーデは、「コラソン」をテーマに、バテリアもハート型の隊形で行進するなどの趣向を凝らし、三六〇点中三五九・二五点。昨年覇者で三五八・七五点のヴァイ・ヴァイとは僅差で〇七年に続く七回目の優勝を遂げた。
以下ローザス・デ・オウロ、ガヴィオエンス・ダ・フィエウと続き、創設六〇周年をエンレードにしたネネ・デ・ヴィラ・マチルデと、アセッソから昇格したウニードス・ド・ペルーシェは降格、アセッソのアギア・デ・オウロとインペラドール・ド・イピランガは昇格が決まった。
モシダーデの祝賀会は会場に入りきれない人が集まったが、サンパウロ市北部の会場で発表待ちの間、創設者の一人で名誉会長のジュアレス・ダ・クルース氏が、気分が悪くなり意識を失うというハプニングもあった。
一方、一九五三年創設のサウゲイロは四〇〇点中三九九点獲得。「タンボール」をテーマに世界の太鼓と文化を紹介。その響きで心躍る様を歌うエンレードで昨年優勝のベイジャ・フロールを一点差で抑え、一六年ぶり九回目の優勝を遂げた。祝賀会では昨年亡くなったメストレのロウロ氏への顕彰も行われた。
以下、ポルテラ、ヴィラ・イザベルと続き、昇格したばかりのインペリオ・セラーノが、ウニオン・ダ・イーリャと入れ替わることになった。
両市の共通点は、昨年の優勝、準優勝チームが今年も僅差で優勝を争ったこと。また、金融危機下、衣装などに工夫を凝らし本番を迎えたチームが多いことも目立った。
サンパウロ市のネネ・デ・ヴィラ・マチルデは山車の故障にチーム内の不和が加わり、不協和音下でのパレードが降格の一因というが、降格一年で昇格のアギア・デ・オウロは降格で多くを学んだとも。一つ一つを肥やしに来年も華やかな競演が繰り広げられることだろう。