ニッケイ新聞 2009年2月26日付け
ヴァスコンセーロス上議(PMDB=民主運動党)の非難に続き今度は、同党でもリーダー格のペードロ・シモン上議(PMDB)が二十三日、〃オ・テンポ〃紙の記者会見で「PMDB執行部は二〇一〇年大統領選に向けて、PT(労働者党)とPSDB(民主社会党で)のどの党がより多くを払うか胸算用している。条件次第で連立を組む魂胆は、まるでバナナの叩き売りだ」と非難したことを二十四日付けエスタード紙が報じた。
シモン上議は、PMDB自身が独自候補を立てるべきだと主張する一人。PMDB執行部の考え方は、党幹部として相応しくないと糾弾。「現連立政権ではPMDBが、最大党であり天下のお目付け役なのに清廉潔白を旨とせず、配布される役職で得る金銭の多少でことを決める」と。
この手は前カルドーゾ政権で味を占めたもので、党執行部は柳の下で三匹目のドジョウを狙っていると酷評した。シモン上議は、PMDBを「盗人集団」に続き、「我利我利亡者の集団」と呼んだ。
一方、ヴァスコンセーロス上議の練言は、ぬか釘であったようだ。PMDB執行部が看過したのは、同上議がセーラサンパウロ州知事の副大統領候補に入るという噂があるかららしい。
同上議のライバルは、サルネイ上院議長のようだ。サルネイ一族がマラニョン州に四十年間君臨し、同州を〃領地〃としたように、上院もサルネイ一派により私物化されるのを防ぐ考えらしい。
上下両院で第一党のPMDBは、政権獲得の保証人と見られている。だから保証料が、高いのは当然と思っている。現政権ではPMDBが六省と公団を握り、予算二千五百十億レアルをルーラ政権から預かっている。