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東西南北

ニッケイ新聞 2009年2月20日付け

 十四日本欄既報のサンパウロ州ペナッポリスのカタドーラ(女性のゴミ回収者)の話は、インターネットや新聞で全国に流れ、四万レアルの現金を返却されながら、お礼には二〇〇レアルしか渡さなかったスーパー店主のもとには、様々な批判や脅し。耐えかねてか本心か、新しい職か基礎食料品セットの提供を申し出たという店主。おかげで、食料品セット希望の彼女は同店で十二月まで月々六〇〇レアルの買い物が可能になった。珍しく(?)正直者が得をした話。
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 パライバ州知事の罷免判決後、十九日には新知事が就任したが、新知事のジョゼ・マラニョン氏も、〇六年の選挙での票の売買が判明すれば罷免の可能性ありという。水が清すぎても魚は住めないというが、政治の世界は濁り水が当たり前?
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 給食の業者外注でカルテル疑惑の起きたサンパウロ市では、同件に関する審議委員会設置否決後、市立校生徒の制服と粉ミルクの自宅配達業者が入札もなく決められたことで新たな疑惑が表面化。粉ミルクについては、ネスレ社が学校まで届ける場合より経費が高くつくとの報告まで出ている。金融危機で税収減や経費削減がいわれる中の経費増となる上、留守の場合の受け渡しや、配達業者による荷の抜き取りがあっても判らないなどの問題も指摘されている。
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 サンパウロ市ではスペシャル・グループのサンバ競演も始まる二十日からは、休暇を利用した旅行者も増えるため、道路警察などでは、アルコール濃度測定器の補充も含めた警備体制強化。飲酒運転で大破した車を警告の意味で人目につく所に置いてあるサンパウロ州ソロカバ市では、「次のカーニバルを楽しむためにも飲んだら乗るな」の垂れ幕も。