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PSDB党大会=セーラが開催了承=両知事の対決回避なるか

ニッケイ新聞 2009年2月19日付け

 PSDB(民主社会党)党首のゲーラ上議は十七日、次期大統領選に向けた公認候補を決める党大会の開催で、カルドーゾ前大統領の了承取り付けに続き、セーラ知事へことの経緯を説明し了解を得たと十八日付けフォーリャ紙が報じた。
 同党では公認の指名を巡って、密室政治を牽制するネーヴェス・ミナス州知事と、着々と党内勢力結集へ布石を打つセーラサンパウロ州知事の間で、水面下の熾烈な動きがある。
 ゲーラ党首は波乱含みの党大会が予想されることで、穏便な結末を苦慮していた。巷間ではセーラ知事の手法を「先行大同団結」と呼び、ネーヴェス知事のそれを「多党派工作」と呼んだ。
 セーラ知事の布石は、明らかに大統領選を意識したものであるが「候補への可能性を示唆したことはないし、指名に意欲を示した事もない。サンパウロ州知事だけで精一杯である」と噂を否定した。
 党大会の開催は党を二分するものであり、アウキミン前サンパウロ州知事取り込みがネーヴェス知事を刺激したのも確かだ。ゲーラ党首は党大会では党を割らず、与党候補に対抗するための党結集大会にすると抱負を述べた。
 群雄割拠のPSDBをまとめ、穏便に公認を指名する党大会ルールを作成する。ルール作成は両知事に打診、今年下半期に意見を募って決める。また内容は、TSE(選挙高等裁判所)の指示に従うことになる。
 党外有力者による協力支援の可否や党大会に向けた事前運動の是非などが焦点になる。党外有力者は多党派工作であり、ブラジルを二分する大規模な政治工作で、党大会の枠に入らないし、TSEの判例にもない。
 TSEのブリット長官は、TSE創設以来十六年、党大会とは党内の大会と思ってきた。判例にない党大会のルールつくりは歓迎すべき時代の要求であり、民主主義が成熟した証拠として深く研究すると約束した。