ニッケイ新聞 2009年2月14日付け
CNI(全国工業連盟)のアルマンド・モンテイロ・ネット会長は十二日、財務省にマンテガ財務相を訪ね、政府の不況対策により一部業種で業績回復の兆候を見せていることを報告と十三日付けジアリオ・デ・コメルシオ紙が報じた。
不動産業界の活性化案も、カーニバル前に発令するよう同会長は要請した。自動車業界が景気の下げ止まりをしたことで、業界の雰囲気は明るいという。二月十一日間の生産と販売は、前月比で確実に回復した。
これでブラジルの不況が、全て解消したわけではない。CNIの見方では、国外市場に回復の兆しが全くないからだ。国際貿易は萎縮し、輸出も国際金融もいまだ憂慮する状態にある。ブラジルは世界の一部であり、国内が回復しても手放しでは喜べない。
ブラジルが国内需要で経済成長を遂げるには、金融システムを改善する必要があると同会長が指摘。社会開発銀行(BNDES)の融資金が、企業へ回らず、銀行間で巡回しているというのだ。