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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2009年2月7日付け

 NHKで一月に放送されたドキュメンタリー「わたしには夢がある~日系ブラジル人 若者たちの格闘」を見た。日本で人格形成をし、夢が持てない環境から抜け出そうとするデカセギ子弟の人生が映し出されていた。
 「うちらは単純労働者として生きてゆくしかない」と言い切る青年や、自信が持てず高校受験を一度諦めた女の子をカメラが追う。
 親は派遣労働者で、そこから簡単には抜け出せない。しかし、自分たちは高校や大学に行き、派遣ではない生き方ができる―と気付きはじめ、最後には「自分にとって勉強が一番大事」と彼らは話していた。それは暗に、日本で生きてゆく決心をしたかのようだ。
 子弟たちの格闘をよそに、経済危機でデカセギが真っ先に犠牲になっている。何年もかけてせっかく見えはじめた夢を諦めて欲しくない。(親)