ニッケイ新聞 2009年2月4日付け
二日午後九時過ぎ、リベルダーデ区ファグンデス通りの日伯援護協会福祉センターの建設現場に、三人組の強盗が押し入った。
援協事務局によれば、二十から三十代と見られる三人組の男が、鍵のかけられた門から押し入り、十分ほど現場を物色。プレハブ二階立ての事務所には入らなかった。金目のものが見当たらないため、何も手を付けずに去っていったという。一人は、手に拳銃を所持していた。
警備員が一人いたが、拳銃を見てその場を離れ、負傷者は出なかった。現場を見た通行人が通報し、三人組が現場を離れた後パトカーが到着したが、何も盗られなかったためすぐに戻っていったという。
「午後十時過ぎに現場を通ったら、工事現場の近くに窓ガラスが割られたフィアッチ(軽自動車)が停めてあり、パトカーのまわりに人が集まっていた」と目撃者の話もあり、追いかけた警備員が、三人組が逃走用に用意していたと見られる車の窓ガラスを割って対抗、三人組は車を残して逃げたという情報もある。
付近に住む三十代男性は、「まだ人や車の通りが多い時間帯なのに」と物騒な事件にまゆをひそめていた。
同センターは五月頃の完成を予定。現在は骨組みと外装工事をしており、現場には鉄筋などの資材しか置いていないという。事件後の翌三日は、通常どおり建設が進められている。