7日で、2014年のサッカーのブラジル選手権(ブラジレイロン)が第19節を終え、折り返し地点を迎えた。
ブラジレイロンの1部は全20チームによる2試合ずつの総当り制だ。つまり、19チームを相手に2試合ずつ戦えば年間38試合となるから、19試合目で総当りの1巡目が終わるわけだ。
まだ半分を終わったに過ぎない段階なので、本来なら「まだまだこれから」と言いたいところだが、今年は序盤から昨年の覇者、クルゼイロが快調に飛ばしている。ここまでの19戦の成績は13勝2敗4分で、勝ち点は43点。2位サンパウロに7点の差をつける独走状態だ。半分を消化した時点での勝ち点差としては、ブラジレイロンが現在の形式で行なわれるようになった2003年以降で最大となる。
現在のクルゼイロは、攻撃の軸となるエヴェルトン・リベイロとリカルド・グラールがセレソンに選出され、ボランチのルーカス・シウヴァがU21(21歳以下)のレギュラーをつとめるほか、今シーズン、グラールと得点王を争っているボリビア代表ストライカーのマルセロ・モレノ、以前所属していたボタフォゴの頃から人気が高かったセンターバックのデデーなど好選手が目白押しだ。
しかも、同チームは今年のリベルタドーレス杯では準々決勝で敗れたことを非常に悔しがっており、来年の同杯優勝を目標に一丸となっている。エヴェルトンはフランスの名門モナコから来た契約金1千万ユーロのオファーも断ってもいる。 このクルゼイロの牙城を崩す筆頭として語られるべきは、やはり2位のサンパウロだろう。アレッシャンドレ・パト、アラン・カルデッキ、ガンソ、そして今年10年ぶりに国内復帰したかつてのスーパースターのカカーという、セレソン級の大物4人を抱えた強力攻撃陣の破壊力は国内一だ。最近は特にパトとガンソが調子を上げてきており、ここ5試合で4勝1分と猛追をかけてきている。
このクルゼイロとサンパウロの首位攻防は、14日にモルンビ・スタジアムで行なわれる直接対決がヤマとなる。
その他、コリンチャンス、前セレソン監督のフェリポン氏を監督に迎えたグレミオ、インテルナシオナル、フルミネンセ、アトレチコ・ミネイロあたりも、リベルタドーレス進出圏内を意味するG4(ブラジレイロンの4位以内)を目指しており、気の抜けない戦いが続く。
その一方で、「期待」ではなく「心配」されているのが名門パルメイラスだ。同チームは結成100周年の記念すべき年に、屈辱の2部落ちから1部再昇格を果たしていたが、この19試合を終えた段階での順位は2部降格圏内のZ4(17位から20位)一歩手前の16位。しかも17位のクリシューマとは勝ち点が同点、最下位のヴィットーリアとの勝ち点差もわずか3点と予断を許さない段階にある。新スタジアムお披露目を迎える10月以降、大観衆の前で恥をかくのは避けたいところだ。
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