ニッケイ新聞 2009年1月31日付け
南大河州で、偶然一緒に商売を始めた五歳違いの男性二人が、実は兄弟だったという小説顔負けの話が起きた。農業組合で会った時から気が合い、三年一緒に働いた後の起業で、登記用に書類を作ろうとして判ったもの。生後間もない弟を引取った養母が相棒の名前を聞き、古い出生証明書を見せて確認させたところ、父母の名前が一致した。生みの親との対面も実現し、「これまで以上に一つとなれる」と喜ぶ二人の顔は実に明るい。
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サンパウロ州環境局では、二月から、海で回収したゴミ持参の漁師には一キロに付き一リットルのディーゼル券を発行する。各漁船に再利用可能な専用袋を一〇ずつ持たせ、網にかかったゴミを回収するというもので、ウバツーバ市内に三カ所の専用回収所を設ける。ゴミと引き換えに受取った券は、ペトロブラスの給油所で交換できるという妙案。
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二月からサンパウロ市ではディーゼル車以外で二〇〇三年以降製造の車限定の車検も始まる。二月開始はナンバープレート末尾が1の車の車検。年毎の登録更新期日(末尾1の場合は四月)末日までに検査を受けることが必要で、期間中に検査を受けた車に問題が無ければ手数料が返還される。期間中に検査を受けなかったとか、検査を受けたが問題があり、修理と再検査を命じられた場合には手数料は返還されない。
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二月一日からは最低給与の引き上げも実施で、現行の四一五レアルが四六五レアルに。最低給引き上げ率が年間インフレ率より高いことや、生活扶助給付対象の拡大は大統領選対策との声があるが、その一方、教育などの社会政策部門の予算削減という矛盾も。いい話の裏には…。まだまだ国民は安堵できない。