ニッケイ新聞 2009年1月30日付け
朝礼暮改にもほどがあるのが、輸入規制(許可制)問題。三〇〇〇品目からなる品物輸入に事前承認を求めさせるという輸入障壁は、貿易統合システムという文書の注意書きとして通達され、二十六日から発効。詳細リスト発表は二十七日で、部品不足で同日から工場の操業停止となった企業も出たことや、国内外からの反発などを受けて、二十八日には早くも撤廃。大統領の決断を賞賛する声もあるというが、誉められる一方とは思えないバタバタ劇だ。
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パラー州ベレン市での世界社会フォーラム討論会で、マリーナ前環境相も「金融危機以上に深刻な問題である地球規模の環境問題解決のためにはお金がないと言うが、銀行を救うためには巨額のお金がさっと動く。問題はお金の不足ではない」と、辛口の発言。アクレ州出身のシコ・メンデスや、パラー州で暗殺されたドロシー・スタング修道女らが戦ったアマゾンでのフォーラムであることの意義も強調した。
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金融危機といえば、解雇や債務不履行増加などの言葉が跳ね返って来そうだが、資金難でカーニバル用の衣装調達が困難なサンバチームも出ており、ヨーロッパ向けの仮面輸出も例年の六分の一。ダヴォスでの経済フォーラム前に行われた調査では一年以内に業績好転と考えている企業家が三〇%程いるブラジルだが、カーニバルまでは、もう一月を切っている。
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二〇〇八年のミス・イスパノ・アメリカーナ(中南米スペイン語圏の美女コンテスト)で一位になったメキシコ人女性が麻薬所持で逮捕され、パラナ州出身のヴィヴィアン・ノローニャさんが繰り上げ。戴冠式は二十八日にボリビアのサンタクルースで行なわれた。