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日本語センター=ふれあいセミナー始まる=伯・ボリビアから121人

ニッケイ新聞 2009年1月21日付け

 年に一度の日本語学校生徒のふれあいの場――ブラジル日本語センター(谷広海理事長)主催の『第十回日本語ふれあいセミナー』が二十日、サンパウロ市の北海道協会館で開講した。十三から十六歳までの日本語学校生徒が、サンパウロ州を中心に、ミナス・ジェライス、リオデジャネイロ、パラナ各州から百十五人、またボリビアから六人が大集合。日本語を通じて交流する四泊五日の夏休み合宿が、今年も始まった。
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 第十回目を迎えた同セミナーに集まった生徒らは計百二十一人。これから始まる合宿への期待を胸に顔を輝かせ、お揃いのTシャツを来て、開講式に挑んだ。
 壇上に上がったのは、谷理事長をはじめ、千坂平通JICA聖支所長、小森廣文協理事、西田和正国際交流基金聖日本文化センター所長、武田幸子副領事、柳森優同センター名誉理事長、木下利雄北海道協会長ら。
 谷理事長は、「人生はドラマ。それを描くのは自分自身。このセミナーをアプロベイタして、一人ひとりの人生のドラマを描いていって欲しい」と期待を述べ、両親や兄弟たちに毎日手紙を送ることを、生徒らと約束した。
 来賓のあいさつに立った千坂JICA聖支所長は、約三十年前にボリビアのオキナワ移住地に赴任していた当時、同地の日系子弟が一生懸命勉強に取り組んでいた姿勢を紹介しながら、「祖父母や両親が何故移民し、何を目標とし、何を成し遂げられ、何をできなかったか。それを胸に大いに刺激し合い学んで」と思いを込めて話した。
 記念写真を撮った後、志村マルガレッテ実行委員長によるオリエンテーション、OB・OGで同セミナーを支えるモニターの青年十人、同セミナーに企画から携わっているスタッフ十一人の紹介などがされ、四泊五日のプログラムが始まった。
 ボリビアのオキナワ移住地、ラパス、サン・フアンから参加した六人は全員初めてのブラジルだ。家庭でも日本語を使う場合が多いそうで、流暢に「楽しみです。サンパウロはビルが多いなと思いました」と中座恵梨さん(13、二世、第二オキナワ移住地)。
 「友達ができて楽しいから大好き。連続四回目の参加です」と話すのは、サンタナのイミリン日本語学校の瀬長ゆかりさん(16、三世)。
 楽しみにしているのは、生徒だけではなさそうだ。四泊を一緒に過ごす坂野恵美子スタッフは、「寝るひまもないし、生徒たちと体育館で雑魚寝で大変。でもはりきっちゃうのよね」。
 一行は、北海道会館を拠点に工作や日本文化体験、日清ラーメン工場見学、リベルダーデ東洋街見学などの日程をこなし、二十三日に閉講式、二十四日に解散。十周年の今年は特別に、二十三日午後七時から記念式典を行い、全伯からOB・OG百五十人が集まる予定。