ニッケイ新聞 2009年1月21日付け
旧神戸移住センターの改修事業に対し、県連から、まず第一回目の寄付として約一万レアルが寄せられた。もっとも目標額は二千万円。まだ四十分の一に過ぎない。
一口五十レアルで、改修後の建物に名前が刻まれる。本人でなくとも父母、祖父母などの名でもいいという。
ブラジルからの陳情を機に始まり、実現した同センターの保存。改修より、その後の維持の方が難しい。壁に刻まれる名前は、その一つの支えになるのではないか。
県連関係者は「五十レアルでは名前を刻む費用にもならないかもしれない」と冗談めかすが、それでもやるのは「たくさんのサポートの声がほしいから」という。日本側の心意気だ。
その気持ちに、こちらからどれだけの心意気が届くだろうか。壁一面といわず、一部屋を埋めるほどの名が集まってほしいものだ。 (ま)