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雇用求めデカセギが集会=3百人が銀座をデモ行進=東京

ニッケイ新聞 2009年1月20日付け

 【東京支社長=藤崎康夫】十八日午後一時、東京・新橋の交通ビルに近隣在住の日系ブラジル人約三百人近くが集まって集会とデモを行い、日本のメディアから注目を集めた。開催は日系人が中心になった「SOSコミュニティ」。NPO法人ABCジャパン内に事務所がある。
 ブラジル大使館にサポートを依頼し、元日本代表サッカー選手のラモス瑠偉さんや在日コミュニティ関係者の支援を得て、今回の行動となった。会場のスクリーンからはラモスさんの日本での体験が、アドバイスとして語られた。
 主催者は壇上から「私たちは出稼ぎではなく、生活をしています。教育も住居も必要です」と前置きし、「私たちは、ちゃんとした生活が出来る機会がほしい」などと胸のうちを訴えた。さらに「『住居をください』とはいってはいません。借りるとき、外国人という理由だけで厳しくしないでほしいです」とも。
 九〇年、日本政府は入管法を改正し、人手不足を大量の日系人労働者で補った。その数も三十二万人に達した。「日系人として、日本社会に貢献したと自負している」という。不況だから、法律的に問題がないからと解雇し、生活を奪うことは納得いかないと、道行く人々に訴えた。
 集会後、参加者は新橋から銀座を抜け東京駅近くまでデモ行進をした。二月には名古屋で集会が開かれる。