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保健プラン=据え置き期間の廃止承認=保健監督庁が決議=99年以降の個人契約が対象=官報公示後90日で発効

ニッケイ新聞 2009年1月15日付け

 保健監督庁(ANS)は十三日、保健プラン加入者が別のプランへ移動する場合に課せられる据え置き期間(carencia)の履行免除を容認と十四日付けエスタード紙が報じた。同決議は一九九九年一月以後、民間保健プランに加入した個人契約者にしか適用されない。保険契約者全体は四千八十万人いるが、適用されるのは一五%に当たる六百万人に過ぎない。また、据え置き期間の履行免除を受けられるための古いプランの最低加入期間は未定。同決議の実施は、十五日に予定される官報公示から九十日後となる。
 保健プラン企業は、加入者の医療受け付け数を一定限度内に抑えるため、別プランからの移動も含めた新規加入者の医療に据え置き期間を設けていた。それは、全加入者の一五%とされる。
 新規加入者の据え置き期間は、分娩の場合が三百日などとなっている。その他一般の医療診断は百八十日。救急が一日。高齢者の持病などは病気のケースによって、それぞれの据え置き期間が設けられている。
 この据え置き期間制度のために、プランの移動が困難となっている。プラン加入者には、応対の拙劣さや不当高額などの不満がうっ積。移動が困難なことから、保健プラン企業がサービス競争を怠り、業務怠慢や医療ミスが目に余るものとなっているなどの問題が指摘されている。
 今回の決議では、保健プラン法が制定された一九九九年一月一日以後の新加入者だけが対象となる。保健プラン加入者の七〇%が団体加入者だが、今回は対象外になっている。今回の施行結果を参考に、団体加入者に加え、対象外になっている九八年以前の契約者向けのルールを後から考える方針だ。
 しかし、ANSの決議には不明な部分が多いとの指摘もある。据え置き期間が免除されるのは契約開始から二年経過した人なのか三年なのか、現在適用外の人たち(団体含め)への対応はいつされるのか、移動できる先のプランは同じレベルのところだけなのか、などだ。
 ANS決議には、保険プラン企業のみが参加、保険会社は蚊帳の外だ。旧保健プランの権利売買や契約内容の異なるプランの扱いも、触れていないので、保健利用者保護協会のコーディネーター、レネ・パトリオッタさんは「公示後に裁判に入る」と記事中にコメントしており、物議をかもしそうな決議内容になっているようだ。