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JICA日語校生徒研修=中学生20人が日本を体験=「祖父母の夢胸に日本へ」

ニッケイ新聞 2008年12月19日付け

 JICA(国際協力機構)が行う日本語学校生徒研修の〇八年度オリエンテーションおよび壮行会が、十五日午前十時からブラジル日本語センターで行われた。
 一九八六年から始まった同生徒研修は、十三歳から十五歳の日系子弟を対象にしており、今年は二十二回目。
 今年はブラジルから二十人、ペルー、ボリビア、アルゼンチン、パラグアイから二十人が参加する。来年一月五日から一カ月間、横浜のJICA施設を拠点とし、現地中学校に体験入学など様々なプログラムが組まれている。今回は特別に和歌山の一般家庭にホームステイ、京都と奈良観光も行われる。
 壮行会には、JICAサンパウロ支所管轄内のサンパウロ、パラナ、南北マットグロッソ州の研修生十一人とその家族、千坂平通JICA聖支所長、佐藤吉洸日語セ副理事長、村上ビセンテJICA業務担当長、久保ゆきえさん(〇四年度引率者)らが出席した。
 佐藤副理事長は、「一カ月間で日本とブラジルの良さを体で感じて欲しい。そして、素晴らしい日系人のリーダーとして今後活躍して」と激励した。
 続いて千坂支所長は、「定刻どおりに物事が動く。ほとんどの人が日本人。約束はみんな守る」と先月一時帰国して自身が感じたことを話しアドバイス。また、ある日語校校歌の「父母の夢を叶えん」という歌詞に触れ、ブラジルへ移民した先祖の夢を引き継いでいることを再確認して研修に挑んで欲しいと言葉を贈った。
 生徒研修生らは一人ずつ日本語で自己紹介。その後、清水晴司日語セ主任によって航空チケットの配布、注意事項や出発当日の確認が行われた。
 日本へ行くのは初めてという本田稔くん(14、三世)は、「雪が見たい」と夢を膨らませ、両親が茨木県で暮らしているという小島龍一くん(15、二世)は、「とても楽しみ。たくさん友達を作りたい」と張り切っていた。