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ボランティアで日系人ら支え=神戸=東灘日本語教室10周年

ニッケイ新聞 2008年12月17日付け

 【神戸新聞】外国人にボランティアで日本語を教えている神戸市東灘区深江南町の「東灘日本語教室」が開設から十年を迎えた。通ってくるのは、日系ブラジル人など地域の工場などで働く人たちが大半。教室はほぼ毎日開き、さまざまな相談にも乗って日本での生活を支えてきた。六日には、記念のつどいを開く。
 同区は、食品工場で働く日系のブラジル人やペルー人らが多く住む。教室は、阪神・淡路大震災で外国人への日本語支援の必要性が指摘されたことから、一九九八年十一月に外国人支援のボランティアが開講した。
 同区を中心に日系人のほかフィリピン、中国人ら七十人が、一人週一回九十分教わる。当初は日曜だけだったが、工場の勤務は不規則なため、二年目には火曜日以外の昼から夕方に拡大。主婦を中心に四十五人のスタッフが教える。
 七年前にスタッフに加わった同区青木の主婦大久保知子さん(51)は日系アルゼンチン人女性の婚姻届の提出を手伝い、女性の子育て中は自宅に出向いて教えた。「仕事がきつくやめてしまう人も多いが、信頼関係ができて上達するのを見るとうれしくなる」という。
 延原臣二代表は「開設十年を迎え、ボランティアのレベルアップも図っていきたい」と話す。つどいは、午前十一時半から同区御影塚町の神戸酒心館で。参加費五百円。申し込み不要。(森信弘)