ニッケイ新聞 2008年12月12日付け
サントアンドレー日系連合会(牧半治会長)が百周年の打ち上げをかねた忘年会を九日晩、ABC文化協会会館で行い、百五十人の会員代表と二十人の来賓が集まった。
連合会には市内の旭日本人会、ABC文化協会、ウチンガ日本人会、ペドローゾ文化協会、沖縄県人会サントアンドレー支部、ホーリネス教会、本派本願寺、相撲協会の八日系団体が加盟している。
牧会長が「百周年で先駆者や先祖を顕彰することができてよかった。日本人は顔だけ残してもだめ、心も」と開会のあいさつ。続いて、同地の百周年実行委員会の高島末利実行委員長は「活動的な年だった」と行く年を評価し、来る年のさらなる隆盛を祈念した。
四月には姉妹都市の高崎市から松浦幸雄市長ら二十三人が来伯し、環境セミナーを開催したほか、高崎公園の改修工事お披露目式と、福田康夫首相(当時)が揮毫した石碑「温故知新」の除幕式を行った。その隣には同首相の父、福田赳夫首相(当時)の揮毫による移民七〇周年記念「拓魂」碑が設置されており、親子宰相の碑は全伯でもここだけ。
六月十八日には市立劇場に七百人が集まって百年祭を行い、八十歳以上の約二百人が顕彰されるなど数々の百周年関連行事が行われた。
打ち上げ当日は加盟団体代表者はじめ、同地百年祭関連に積極的に協力したパウリーニョ・セーラ市議、六月十八日を市の日本移民の日にする条例を作ったマルシオ・ペレイラ元市議、地元紙のジアリオ・ド・グランデABCに連日日本移民関連のコラムを執筆して機運を盛り上げたアデミール・メシ記者夫妻らも出席した。
さらに近隣からはサンベルナルド・ド・カンポ市の南洋行市議、リベイロン・ピーレス市のムラキ・アントニオ市議、サンパウロ市の羽藤ジョルジ市議らも出席、祝辞を述べた。
老人白寿会の古賀正倫会長(82、二世)は「サンボードロモの百周年式典は感無量だった。我々も協力した千二百人太鼓は特に良かった」と振りかえった。
竹本泰二元連合会会長(80、東京)も「百周年は忘れることができない。今までの百年の歴史を磨き、百一年目をより良いものに。その意味で『温故知新』の碑は意義深かった」と総括した。