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東西南北

ニッケイ新聞 2008年12月10日付け

 隠した現金でパンパンに膨れ上がった下着姿を見られるのほど、こっけいで醜悪なものはない?暫く聞かなかったメンサロンという言葉が再びニュースに流れた。同事件で連邦警察が行方を追っていたエリバウド・クアドラード容疑者が、サンパウロ州グアルーリョス空港で捕まったもので、六日早朝に逮捕された同容疑者は、税関に申告していない現金三六万一〇〇〇ユーロを下着などに隠していたという。
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 九日エスタード紙に、国連主催の世界人権宣言六〇周年記念式典で、アメリカ人の故ドロシー・スタング修道女を顕彰との記事。三十年もの間、アマゾンの大地主や木材伐採者に対抗する小農民の権利を擁護し続けた女性だ。同式典では、〇七年に殺害されたパキスタンのブット前首相も顕彰されるという。一方、最高裁では本日十日、先住民の人権とも関わる、ロライマ州ラポーザ/セーラ・ド・ソウの保護区に関する判決が出る。
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 サンパウロ市観光局が開始したばかりのクリスマス特別市内バスツアー利用券三六八〇人分が、ツアー開始二日目の七日に売り切れた。セントロの御茶ノ水橋を夜七時半に出発し、イビラプエラ公園など、市内のイルミネーションの名所を三時間かけて回るというものだが、八レアルと廉価なこともあり、二十三日までの分は完売。金融危機の中でも、安くて中身のあるものには、やはり人気殺到ということか。
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 サンパウロ州サンヴィセンテ市のファヴェーラ・メキシコで七日夜、火災が発生し、一六〇軒が被害にあった。鎮火に三時間余りを要したが、負傷者などは出なかった。焼け出された人達は近くの市立校に一時身を寄せているという。焼け跡に佇む人々の姿が痛々しい。