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夏の蘭展=大輪のレリアに栄冠=「何万に1つも出ない」

ニッケイ新聞 2008年12月10日付け

 サンパウロ蘭協会(森本みどりルシア会長)が主催する〃夏の蘭展〃が、五日から七日までサンパウロ市の文協で行われた。約二万五千人が詰めかけ、あまりの人出に会場は一時、身動きができなくなるほどごった返した。
 今年出品された約千二百鉢の頂点、総合優勝は季節の花レリア・プルプラッタの稀に見る大輪が受賞した。出品者はパウロ・セーザル・ヌネスさん。審査員の野口博史さん(67、三重県)も「大きいだけでなく、花弁も幅広い。何万に一つもでないような立派のもの」と評価した。
 珍品の部では、ペルー原産フラグミ・ペジウムの黄色の花が選ばれた。「通常は赤系の花。しかも最近発見されたばかりの種なので、非常に珍しい」と野口さん。
 その他、大人の握りこぶしほどのバルブから八十センチもの長い葉を出すバルボフィルム・フレッチェリアンも出展され、栽培賞を受賞した。
 約十五店あった蘭販売店の中で、初出店した岡部賢治さん(39、熊本県)は「全体的に売れ行きは良い」とし、中でも「売れ筋はやはりレリア。ほかにもバンダや、〃蜘蛛蘭〃との別名も持つ独特の形をしたブラジアなど変わった蘭もかなり出ているようだ」などと語った。