ニッケイ新聞 2008年12月10日付け
広島でペルー人に女児が殺害された事件が丸三年を迎えた先月末、市内中心部にペルー人女性、ルスさんが民芸品を販売する雑貨店を開いた。
中国新聞によると、元々はブラジル人らが集住、犯人が住んでいた地区でレストランを経営していたが、店舗が取り壊しに。移転先を探したが、五つの不動産屋に断られたそうだ。
事件後、被害者家族に「同じ国の人間として謝りたかった」と謝罪の手紙を書いたルスさんだが、「事件の影響を感じずにはいられない」とため息をつく。
ようやく見つけた小さな店には、『Las maravillas de los Andes』(素晴らしきアンデス)と名付けた。
経済危機に伴い、暗中模索が続くデカセギたちにとって、「ペルーの素晴らしさを伝えたい」と張り切るルス(luz)さんの頑張りは光だ。声援を送りたい。 (剛)