ニッケイ新聞 2008年12月6日付け
「JAPAN EXPERIENCE―日本文化体験08」が、十一月二十九、三十の両日、日本移民百周年記念協会青年委員会(栗田クラウジオ委員長)の主催で開催され、会場となったジュベントゥーデ公園には計約一万人(主催者発表)が訪れた。
第四回目となった今回は百周年ということもあり、例年より多くの人が集まった。若い世代や家族連れが多く、コスプレの衣装を着た人も見られた。
会場は野外ステージと屋内に分かれ、ステージでは両日約三十団体が参加。初日はラジオ体操で始まり、ミカ幼稚園の園児による太鼓やマリンガの「最強」グループによるYOSAKOIソーラン、武の舞、沖縄の三線など幅広く披露された。
ステージのトリを飾ったのは、マリンガの「バンダ・平和」によるマツリダンス。観客とボランティアスタッフたちも一緒に約二百人が輪になり、太鼓とバンドの奏でるJポップに合わせて汗びっしょりで楽しそうに踊っていた。
通りがかりに会場に寄ったというミルトン・バストスさん(52)、セーリアさん(51)夫妻は、マツリダンス初体験に「こういう楽しいのがあるなんて知らなかった」と目を輝かせ、「もっとテレビやラジオでイベント情報を流してほしい」と要望も。
屋内ホールでは合気道や剣道、忍術のデモンストレーションがあったほか、アニメやマンガ、コスプレの部屋ではブラジル人マンガ家のファビオ・シンさんのワークショップや、アニメ・ソングのカラオケなどで盛り上がっていた。
各部屋では、数独やそろばん、書道、押し絵、墨絵、折り紙、生け花など、多彩なワークショップが行われ、様々な日本文化に触れて一日中楽しむ人が多かったようだ。
日本人の母と韓国人の父を持つ具志堅悠さん(20)は、日本の音楽が好きだという。「Jポップから沖縄民謡までが楽しめた」と満足顔。「いろんな角度で日本文化を知れてすごく良かった」と話していた。
両日で約二百人の青年がサンパウロ市だけでなくリオやレジストロ、マリンガからも集合しボランティアとして支えた。栗田委員長(29、四世)は、「多くの青年ボランティアが支えてくれたおかげで二日間無事にできた。絆も深まりました」と話していた。