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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2008年12月6日付け

 老人ホームの憩の園が八年前に始めた在宅介護講習会。吉岡黎明会長は「入居希望者がいても、満員で受け入れられないことが多い。こういった講習を受けた人を雇い自宅で介護できる環境を作りたい」と話す。
 しかし、今までに講習修了生を紹介したのは一件だけ。それも、どうしても教えて欲しいという要望があったからだ。
 ほとんどの講習生は実践経験が少ないために、「責任が持てないから」という理由で同園では、紹介しないという。修了生は稚魚で、大海の中で立派に育っていつか戻ってこいということか。
 介護の仕事に就きたいという希望をもち、今までに約七百人が受講した。高齢化社会が進み介護に悩む人が増えている状況で、せっかくスタートラインに立った人材がいる。それを生かし、育て、活用するシステム作りを考えるべきではないだろうか。   (親)

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