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国連「開発と金融」会議=仏案に先進国難色=「金融危機の次は人類の危機」

ニッケイ新聞 2008年12月3日付け

 国連の「開発と金融」に関する会議で、サルコジ仏大統領が新興国の重要性を強調したが、先進国側の反応は冷ややかであったと十二月一日付けエスタード紙が報じた。
 先のG20首脳会議開催推進者の一人でもある仏大統領は、「G8はもはや時代遅れ」と批判し、世界経済に占めるブラジルなど新興国の重要性を見直すよう要求。先進国は、新興国の重要性を認めつつも、IMF会議や世銀会議への代表出席承認には難色を示した。
 また、同大統領が提案した先進国のGDP(国内総生産)の〇・七%を貧困撲滅へ充当する案に対しても、先進国は協力を渋った。現在の先進国の貧困撲滅への資金拠出は、必要額五百億ドルの半分以下。国連の潘基文事務総長は、「金融危機を解決できないなら、やがて人類存亡の危機に発展する」と警告した。
 同会議でブラジルは、金融危機が新興国の輸出を阻害しないよう、世銀に輸出金融窓口を設けることを提案した。

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