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飼い犬、少女を暴漢から救う=少女は頭蓋骨骨折も退院

 サンパウロ市から150キロのピラール・ド・スル市で8月30日、雌の雑種犬が10歳の少女を強姦の危機から救うという出来事があった。
 その日少女は家に独りでいて、兄と義理の姉妹が家の奥にいた。家の前の道を通りがかった男が水を一杯頼み、少女が水を取りに行ったところ男が家に侵入し少女に襲い掛かった。
 少女は部屋に逃げ込み「キアラ!」と飼い犬の名前を叫ぶと、雌犬が駆け込み、暴漢に噛み付いた。少女は犯されずにすんだが、逃げようとした犯人に杵で頭を殴打され、道まで出て助けを求めて叫んだ後に気を失った。少女は隣人に救助されたが、犯人はその隙に逃走した。
 少女は5日間の昏睡状態の後に目を覚まし、4日、農夫の父親に何が起こったかを語った。その証言をもとに市警が捜査し、犯人は翌日(5日)御用となった。警察によると、犯人は7月末にサンパウロ大都市圏フランコ・ダ・ロッシャ市の精神病院を出た男だった。
 アゴラ紙などには娘を救った飼い犬キアラを、父親のセバスチャンさんが抱きしめる写真が掲載されている。キアラのお手柄だ。
 なお、少女は頭蓋骨骨折で入院していたが、9日に退院。キアラは道まで出て少女を迎え、少女もキアラから離れなかった。少女の家の周りには、少女の無事帰還を喜び、英雄のキアラを見ようとする人々が溢れた。(9日付アゴラ紙、G1サイトなどより)