ニッケイ新聞 2008年11月29日付け
サンパウロ州サンジョゼ・ドス・カンポス市の西本エリオ市議(45、PSDB)が来年一月からサンパウロ州議に就任する。先の統一地方選挙で三人の現職州議が市長に当選し、空席が生じたため、前回の州議選で第一補欠に入った西本氏が繰り上げとなった。サンパウロで日系の州議会議員が誕生するのは二〇〇二年以来となる。
西本市議は本紙ポ語紙「JORNAL NIPPAK」の取材に応え、州議への就任は個人的な夢だけではないとしたうえで、「ヴァーレ・ド・パライーバ地域から州議の誕生が必要とされていた」と強調。同市議によれば、同市のエドアルド・クーリ市長が同一政党に所属しており、今後、同市の発展に大きく貢献できるとしている。
また、今年は移民百周年の記念行事がサンパウロ州内各地で別々に行われたと指摘。「各日系のリーダーたちと話し合いを重ね、今後は日系組織を大きく構築していく。州における日本文化の〃解放〃に向け、活動を発展させていく」と意気込む。さらに「州議会における日系コミュニティーの代弁者となりたい」と付け加えた。
同市議はプロテスタント教徒でエンジニア技師。サンジョゼ市議として、スポーツ振興を図るとともに、市内の商工業の発展を促す各種条例の制定に尽力した。同市議を六年務め、先の市議選では、四番目の得票数となる六千五百六十二票で再選を果たした。
〇六年のサンパウロ州議会選挙では六万四千百二票を獲得し、党の第一補欠に入っていた。この時のサンパウロ州議選では三十五人の日系候補者が〃乱立〃し、票が分散、〃全滅〃の結果に終わっていた。