ニッケイ新聞 2008年11月22日付け
二十一日のサンパウロ証券市場は、国際的な原油価格の下落や先進各国の景気後退などの影響を受け一六時半現在で五・六%下落。ノッサ・カイシャ買収やペトロブラスの岩塩下油田発見の報道も、下落を止めるには不十分だった。
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二〇〇六年八月にサンパウロ州グアルーリョス市で起きた二二歳の女性殺害で捕まった後、「グアルーリョスのマニアコ」が犯行自白として釈放された青年三人の裁判が行なわれ、二十日夜、二人に二四年、一人に九年の実刑判決。マニアコが自白を強要されたと証言したことや、検察側が「犯人は一人ではありえない」と主張したことで形勢逆転となったもので、弁護人は控訴するとしている。
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全国自動車メーカー系金融会社協会が、九月現在の自動車ローンの滞納率は三・八三%で、前年の三・二六%を上回ると発表。〇九年二~三月は四・二%に達する見込みだともいう。中古車購入での滞納が多いのは、中古車購入者の属する所得層が金融危機や解雇などの影響を受け易いことの反映と見られている。あちこちで車安売りの宣伝が流れるが、解雇も増え、明日への不安が拭いきれない状況だ。
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サンパウロ市南部のファベーラ・ロッシーニャで、二十一日未明に火災が発生し、二百軒の家屋を焼失。住民らは、三二歳の女性がロウソクをつけっ放しにしたせいだと訴えているが、麻薬常用者とされた女性は、子供用のミルクを買いに出ていた間に火の手が回ったと供述。家屋に寝ていたとされる二歳の女児は行方不明。煙を吸った人など三人が救急隊の処置を受けた。就寝後の火事で現場はパニックとなり、多くの人が着の身着のままで飛び出したという。