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東西南北

ニッケイ新聞 2008年11月18日付け

 十六日付エスタード紙がSUSでの人為的ミスなどに起因する死亡率急増と報じた直後、十七日付フォーリャ紙が、サンパウロ州知事が、保健部門の予算を削り、交通部門への予算強化と報道。金融危機の影響で税収が減り、公的予算削減必至ともいわれているだけに、現実に税収が減った時に何を削るのかも気がかりだ。二〇一四年のW杯までに、カサビサンパウロ市長との提携事業や、二〇一〇年の大統領選など、交通網拡充の必要もわかるが…。
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 十五日にリオ州ニテロイ市で起きた交通事故は不思議な偶然? 三〇歳の女性スタイリストが夜道で猫を避けようとしてハンドルを切り損ない、対抗車線に飛び込んだというものだが、彼女の車がぶつかったのが、なんと八年前に離婚した夫の両親の車。三人は即死だったというが、遺体は六時間以上現場に放置された状態となり、遺族からも苦情も出ている。
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 一方、十六日午後、サンパウロ市マルジナル・ピニェイロスで強盗に襲われた長谷川さん(36)。少なくとも四人の強盗が盗難トラックで走行妨害し、機関銃と小銃を乱射。二五発を浴びた長谷川さんの車と、後続の警護用車両は、共に防弾車であったため、強盗の撃つ弾の中をかいくぐって逃げ出せたが、ジャグアレ地区の市場に魚屋を持つ長谷川さんは妊娠七カ月の身重だった。九死に一生ではなく、二生?
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 サンパウロ市で週末のヴィラーダ・エスポルチーボに参加した人は二〇〇万人とされる一方、車の特価販売市も大盛況。大サンパウロ市圏で行なわれた二週連続の安売りで、GM社は新車三〇〇〇台、中古車一四〇〇台販売との報告も。完全な景気回復とはいえないが、少しは明るいニュースが届いた。