ニッケイ新聞 2008年11月15日付け
ちょっと旧聞になるのだがー大分の教職汚職に拘わった二宮正人被告に有罪の判決があり大きな話題になった。もう1人の教育審議官・富松哲博も起訴されたし、大分県を揺るがした教員の採用・昇進に関する地にまみれた汚職には、日本中が驚き呆れ果てた。富松被告を含めて8人が起訴され、教育現場のあまりの腐敗に県民も匙を投げたようだ▼何故、これほどまでに「闇」が深かいのかは、いろいろとあるらしいけれども、日教組の影響が強いの見方が強い。教員の採用試験でも、点数を上乗せする隠避で卑劣な依怙贔屓も、長年に亙って行われてきたの事実も解明されている。これはもう組織が根本的に腐っていると見るしかない。富松被告の収賄容疑も、離島の校長を教育参事に昇進させ20万円の商品券を受けたの疑いなのである▼この腐臭にさすがの教育委員会も、採用の決まっていた21人に取り消しの通告を出したし、息子や娘を是非にと懇願した校長などの父母もいる。これはもう「地獄」である。しかも、こうした事件は大分県だけではなく、他の自治体にも広がっているのが実情らしい▼三重県もそんな県の一つだったし、今でも県議や教育OBからの圧力は強い。石原慎太郎知事の豪腕で東京の教育界は改革を進めたはいいが、国歌と国旗の君が代斉唱と日の丸掲揚に今もって頑強に抵抗する教師もいる。こんな稚拙な言動や拙いイデオロギー?で英雄気取りをする教師は、世間から排除されても致し方ない。これでは、中山成彬前文科相ではないが誰しもが「日教組が嫌いになる」のは当たり前としかいいようがない。 (遯)