ニッケイ新聞 2008年11月14日付け
人口調査を行う国連機関が十二日、二〇五〇年におけるブラジルの人口が、バングラデッシュと同じ二億五千四百十万人に達すると発表したことを十三日付けエスタード紙が報じた。
二〇〇八年のブラジルの人口は一億九千四百二十万人となり、世界五位となる見込み。国内人口は続いて増加するが、二〇五〇年はパキスタンやナイジェリアに追い抜かれ七位へ後退する。
五〇年の世界人口は、現在の六十七億四千万人が九十一億九千万人になる。先進国の人口増加率は〇・三%だが、新興国は一・四%。全体で平均一・二%の増加となる見込みだ。
ブラジルより人口が多い国は現在、中国とインド、米国、インドネシアの四カ国。ブラジルの人口増加率は二〇一〇年、世界平均よりやや多い一・三%増。新興国と比較すれば少ない方だ。
人口増加が最も激しいのは、インドで一・五%。妊娠率は二・七八%。現在の人口十一億人は、中国を追い越し十六億人になる見込み。
中国は少子化政策により人口増加率を〇・六%に抑えた。現在の十三億人が二〇五〇年、十四億人に留まる見込み。
しかし、アジアやアフリカの人口爆発は凄い。アジアは二〇五〇年までに十二億人増える。アフリカは現在の九億八千七百万人が、二〇五〇年は十九億九千万人に倍増。
ラテン・アメリカは世界平均並みの増加率で、現在の五億七千九百万人が二〇五〇年には七億六千九百万人へ。キューバが減少と予想されるのを除いて、メキシコが一億七十万人から一億三千二百万人、アルゼンチンが三千九百九十万人から五千百四十万人に増える。
EUは全般に人口が減少する。減少が著しいのは、ポーランドやポルトガル、イタリアだ。これらEU諸国が経済成長を維持するには、移民の導入が必要であると専門家は見ている。