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アマゾンど真ん中で百周年を祝う=アマゾナス=州都から船で2晩のマニコレ市=9月の独立記念日パレードで

ニッケイ新聞 2008年11月14日付け

 アマゾンのど真ん中、日系人がほとんどいないアマゾナス州マニコレ市で九月七日、ブラジル独立記念日のパレードで、日本移民百周年がテーマにされていたことが先ごろ分かった。同市の人口は四万六千人弱。州都マナウス市から直線距離で南へ約四百キロ近く、船なら二晩かかるという。これは市が独自に決めたもので、エウダ・ルジア・ダス・ネーヴェス・ゴメス教育局長は、「日本移民百周年はブラジル全体で祝っていた。テレビでもよくやっていたから、これはいいと思って選んだ」と理由を述べた。「とても美しいパレードになった」。
 同パレードには、公立・私立校の小学校から高校までの生徒約一万人が参加した。来年アマゾン入植八十周年を迎えることもあり、「アマゾナス州への日本移民の重要性」と書かれた幕をもった生徒を先頭に、着物姿、柔道着などの衣装を身に着け、黄緑旗と日章旗の色の大きな扇子を手にした子供たちが元気に行進したという。
 隊列の所々には「一九二九年に調査隊がグアラナ栽培」などと年表を掲げ、パレードが入植の歴史を象徴するような構成になっていた。
 同地に住む唯一の日系人、カトリック修道女のカナシロ・サチコ・マリアさん(64、二世)は着物姿で山車の上に乗った。「日本移民を代表して乗せてもらって大変光栄」と喜ぶ。三年前にサンパウロ市から赴任しているが、いずれ戻るという。「またリベルダーデでヤキソバ食べたいわ」。
 唯一の日本人は、JICAブラジル事務所の支援をうけ、遠隔地の学校に保健衛生知識を普及するプロジェクトなどを進めている、日本のNGO団体HANSから派遣される定森徹さん(40、千葉県出身)だ。仕事の都合で参加できず、「とても残念」と語った。