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銀行再編=伯銀が三行買収へ=公立銀と民間銀、外資銀で
ニッケイ新聞 2008年11月11日付け
銀行ランクの王座を失ったブラジル銀行は七日、サンパウロ州立貯蓄銀行(ノッサ・カイシャ)に続いてヴォトランチン銀行とピアウイ州立銀行の買収を交渉中と八日付けエスタード紙が報じた。
買収の公式表明は首都において十日、同行の評議員会でこれら銀行の第3四半期決算書を点検の上行われる。外部への発表は十三日の予定。
ノッサ・カイシャを併合しても、ブラジル銀行の総資産は五千七十九億レアル。イタウ・ウニバンコ銀行の五千百五十八億レアルに及ばない。
その後に南リオ・グランデ銀行や中小銀行が、買収交渉を待っている。ノッサ・カイシャの買収にはブラデスコも関心があったが、裁判所による公立銀行の預託判決で交渉を断念した。
ヴォトランチン銀行の買収には、ブラデスコとイタウ・ウニバンコ、ブラジル銀行が競ったが、モラエス頭取の要求を呑んだブラジル銀行に軍配が上がった。ブラジル銀行は同行買収後も、議決権が得られない。
ヴォトランチン銀行の売却は、全面譲渡ではなく同行の構造改革だ。同行十四支店の集金力は、金融危機の影響で銀行として機能不全に陥った。それをカバーするために、大手銀行へ便乗するのが目的らしい。
ノッサ・カイシャとヴォトランチンで後塵を拝したブラデスコ銀行は、サフラ銀行の消費者クレジットに十億レアルを提示した。その後ブラデスコは、株式交換を提言した。しかし、古い伝統のあるサフラ家は後継者を決めており、ここでサフラ銀行の幕を閉じるわけに行かないらしい。