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ロウセフ官房長官=今と昔は時代が違う=野党は貧乏性で危機不慣れ
ニッケイ新聞 2008年11月11日付け
ロウセフ官房長官は九日、「金融危機への対策は、すでに全て対処済み。後は情勢に応じて第二弾、三弾と策を講じるのみ」と発言したことを五日付けヴァロール紙が報じた。「全公立銀行は、最善を尽くした。残るは民間銀行の出方を待つだけ」という。
次期大統領候補として発言が妥当か否かは別として、金融危機に微動だにしない様子。野党の無為無策を謗る抗議に対し、「政府は問題に組するのではなく、解決に組するもの。過去と現在の危機は、性質も異なる。過去は億単位、現在は兆単位だ」と反論した。
金融危機がブラジルに影響をもたらしたのは、ブラジルが国際金融から借金をしているから。国際金融が窓口を閉じる前に借り、公共事業や社会福祉に投資した。だから影響は最小限に食い止められるという。
かつてブラジル経済が破綻し、IMF(国際通貨基金)へ走った時代とは異なる。現在はIMFの命令通りに従う必要も、借金返済の経済政策も不要。野党は、昔の貧乏な時代しか知らないのだと皮肉った。