ニッケイ新聞 2008年11月8日付け
先日、日本のあるコラムで、中国人記者が外国人選手の名前を漢字に置き換えるのに苦労していたとのエピソードを読み、興味深く感じた。
私も同じ体験をした、というわけではないが、三日前、サンパウロ市内の洋服店で買い物した際、若いブラジル人店員が、自分の名前を漢字にして欲しいとしきりに頼んできた。
一人はウイリアム。意味なく「宇伊理安無」にした。サンドラは困った。「三度裸」を考えたが、女性には失礼なのでやめた。適当に「讃努羅」と書いた。
セーザーは「正座」とした。意味はあるが、シンプルな字なので、がっかりした表情だった。彼等には漢字がアートに見えるようで、複雑で長いほうが喜ばれるようだ。
帰り際、皆満面の笑みで礼を言ってくれた。でも「刺青にするよ」との言葉にはびっくり。責任は持てません。(泰)