ニッケイ新聞 2008年11月6日付け
先月十四日から今月九日までサンパウロ美術館(MASP)で行われている毎日書道会の「現代日本の書代表作家サンパウロ展」。一見の価値ありと思い足を運んだ。
展示作品の大半は日本の著名人が書いたもので、日本でもなかなか見る機会がない貴重な作品だ。ただ、日曜日にも関わらず来場者が少なく、書道の展示があることを知らない人もたくさんいたようだ。
展示に関しても書道自体に関する概説はなく、キャプションには題名が日伯両語で書かれているだけで、作品の内容について一切触れられていなかったことで、多くの人は意味が分らず、足早に作品の前を通過しているだけだった。
百周年を記念してブラジルまで作品を運んだ同展。この機会を利用して一般の人に向けた書道の歴史、作品の解説展示がもっとあっても良かったかもしれない。 (貴)