ニッケイ新聞 2008年10月29日付け
レジストロ市のベネジット・マルチンス・バルボーサ広場(旧プラッサ・ジョイア)で十二日午前十時、造形作家の豊田豊さん作成のモニュメント「未来からの使者」の落成式が挙行された。この作品は、移民百周年を記念して豊田さんが市内の広場や大通りに設置した六つ目のモニュメントとなる。
落成式に当たり豊田さんは、まず市長や市民の理解とスタッフの献身的な協力に感謝を述べ、次のように挨拶した。
「『未来からの使者』と命名したこの作品は、レジストロ市の〃守り神〃として天空より恵みを運んで来る使者であります。この使者が永遠にレジストロ市の進展と平和を見守ることでしょう。百周年に当たりこれからの百年を四世、五世の時代までも残る文化遺産として皆々様へのプレゼントと考えております」と作品の意味を解説した。
「レジストロでの仕事は、私の作家人生をかけたものと言って過言ではありません。レジストロの人々の心の温かさ、親切さが、私達が造った記念碑を一層素晴らしいものにしてくれたものと感謝いたしております。なお、日本のシンボルである日本移民百周年記念碑『鶴』を設置する日も間近になり、感無量です」と感慨深そうに語った。
この落成式にはダヴィデ・メロ・レジストロ市長代理、那須野英男レジストロ市ブラジル日本移民百周年祭実行委員長、清水ルーベンス文協会長、豊田絹子夫人、造形作家のジェフェーソン・フェホン氏、画家兼グローボ局の俳優金子謙一さんと夫人のマリコさん、陶芸家の鈴木章子さんら大勢の来賓、市民が参加して行なわれた。(金子国栄さん通信)