ホーム | 日系社会ニュース | JICA=日系研修を募集開始=幅広い分野で応募可能=海外日系人協会提案も

JICA=日系研修を募集開始=幅広い分野で応募可能=海外日系人協会提案も

ニッケイ新聞 2008年10月23日付け

 二〇〇九年度のJICA日系研修員の募集が始まった。日本における日系人支援の中核団体である財団法人海外日系人協会(神奈川県横浜市、理事長=塚田千裕)は、これまでもJICAの委託を受け同研修を実施してきている。
 〇九年度においても、集団・個別両コースをあわせ百一案件がJICAにより採択されたが、そのうち同協会は継承日本語教育教師研修や日系農協実務者研修など八つの集団研修コース、技術者、研究者、医師などを対象とした七つの個別研修コースを提案、採択されている。それぞれのコースの詳細は同協会のホームページ(http://www.jadesas.or.jp/kenshu/01jicanikkei.html)で確認できる。
 個別コースがカバーする研修分野は、医学、薬学、農学、工学、物理学、生物学、経済学、心理学など多岐にわたっており、研修希望者の幅広いニーズに対応することが可能となっている。
 特に自分で各分野における著名な研究者を指導教官として選べることが、最大の特徴だ。
 本人、研修先、同協会の三者で調整のうえ、研修計画を作成し、JICAに応募する。
 これまでにも、保健医療では、東京大学病院、国立がんセンター中央病院、東北大学病院、名古屋大学病院等、技術者・研究者では、京都大学や北海道大学等の教育機関のほか、著名な建築事務所等で研修実績がある。
 研修期間も三カ月未満の短期コースと三カ月以上の長期コースに分かれており、研修希望者の都合に応じて選択することが可能だ。
 さらにJICAの日系リーダー事業や同協会が実施している日本財団の制度による奨学生となって研究を続けている者もいる。
 往復の航空賃、生活費、研修実施経費などの諸経費は全てJICAにより支給されるので、日本の大学や研究機関等での研修を希望している者にとって、またとない制度と言えそうだ。
 同協会では「日本で研修を受けることは、単に進んだ技術の修得にとどまらず、JICAが受け入れる他の国の日系研修員との情報交換、ネットワーク作りにも役立つ。また、自身の日系というアイデンティティを見つめ直す機会にもなるのではないか」と、応募を呼びかけている。
 海外日系人協会提案案件の研修内容に関する問い合わせは海外日系人協会(横浜=電話81・45・211・1783、nihongo@jadesas.or.jp=継承日本語教育教師、kenshu@jadesas.or.jp=その他)。
 ブラジルでの応募に関する問い合わせ・申し込みについてはJICAサンパウロ支所(Av. Paulista 37- 1°Andar, Conj. 11 Paraiso, Sao Paulo-S.P. BRASIL, CEP. 01311-902,電話=11・3251・2655、FAX=11・3251・1321)まで。