ニッケイ新聞 2008年10月18日付け
「若い人が多いわねえ」―。カンポ・グランデ沖縄県人会であった演芸会を取材した際、サンパウロからの参加者から、羨むかのような声が聞かれた。
沖縄の太鼓や伝統音楽のブームもあるのだろう。確かに子供たちの参加が多く、華やかな活気を感じた。
若い世代の日系団体離れは、どこの県人会や文協でも頭を悩ませている。以前取材した県人会では、「うるさく言うと来てもらえないから…」と若い人におもねるような空気もあり、少々疑問に感じたこともある。
演芸会の途中、吃驚したのは子供たちが来場者に飲み物を供し始めたことだ。コップを差し出されたある男性は、自分より年配者に先に勧めることを子供に促していた。 若者が自然に活動に参加しつつ、年長者への敬意が上手く伝えられていることに、同会の明るい将来を感じた。(剛)