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アマチュア最高レベルのプレーを=社会人野球=新日石ENEOSが着聖=百周年の最後飾る交流試合=サンパウロ市はボン・レチーロで19日

ニッケイ新聞 2008年10月11日付け

 デンソー女子ソフトボール、早慶戦、高校野球に続いてアマチュア最高峰の社会人野球が来伯――。去る八月二十九日から九月九日まで日本で開催された「第七十九回都市対抗野球大会(毎日新聞社、日本野球連盟主催)」で、十三年ぶり九回目の優勝を果たした新日本石油ENEOSから三十六人が九日に来伯した。十一日から四都市でブラジルナショナルチームと七試合戦う。百周年記念した野球交流事業の最後を飾る社会人野球から目が離せない。
 今回来伯した新日石ENEOSは、現在活動する社会人野球チームとして都市対抗で最多の九回の優勝を飾っている。現段階で〃アマチュア球界最強チーム〃と言っても過言ではない。
 同大会で五試合に登板し四勝を上げ、橋戸賞(最優秀選手)に選ばれた田澤純一投手をはじめ、四割三分八厘で首位打者を獲得した宮澤健太郎内野手(主将)。さらに優秀選手には、田澤投手、宮澤内野手や、清見賢司投手、山岡剛捕手、柳田俊幸内野手、平田大門外野手など活躍した選手が選ばれている。
 社会人野球が来伯するのは、一九七〇、八〇年代に東芝が一回ずつ、九六年に本田技研がキューバのチームと一緒に訪れて以来、十二年ぶり四回目。
 九日午後、サンパウロ市内のホテルで今回来伯した、渡辺政司団長(神奈川県野球協会理事)、大久保監督、宮澤主将、田澤投手、前橋優太マネージャーが記者会見に参加した。
 渡辺団長は「呼んでもらえて光栄、感謝している。みなさんに喜んでもらえるプレーをしてほしい」と期待を込めた。
 大久保監督は慶應大学の選手として移民八〇周年の時に続いて二回目の来伯。「前回訪れて良さを知っているので、ぜひ選手たちにも感じてもらいたい。優勝チームはブラジルに行けると聞いていたので優勝を狙っていた」と目を輝かせて話した。続けて「道具など贅沢な世界でプレーできていることを感じてもらいたい。世界の広さ、大きさを感じてほしい」と選手に期待をかけ、「アマチュアとして一番レベルの高いプレーを披露したい」と意気込みを語った。
 宮澤主将は「移民百周年の年にブラジルにチームメイトと一緒に来られたことが嬉しい」と素直に感想を語り、「アマチュアの代表としてがんばりたい」と力強く話した。
 メジャー挑戦を表明している田澤投手は「違う国の人たちと対戦することは少ないので、がんばりたい。投手としてパワーのあるバッターとの対戦が楽しみ」と目を輝かせた。
     ◎
 試合日程、開催地は次の通り。(一試合の時は午前十一時から、二試合の時は午前九時半からと午後一時半から)
◎十一日=クリチーバ(一試合)
◎十二日=ロンドリーナ(二試合)
◎十六日=イビウーナ(一試合)
◎十八日=イビウーナ(一試合)
◎十九日=サンパウロ市ボン・レチーロ(ミエ・ニシ球場)(二試合)。
 各地の入場料は十レアル(サンパウロ市ボン・レチーロは入場無料だが、保存の利く食料一キロと整理券が必要)。ブラジル野球連盟(11・5034・9904)、パウリスタ野球連盟(11・3209・4426)で配布している。問い合わせは各連盟まで。