ニッケイ新聞 2008年10月9日付け
去る九月十四日、パラナ州マリンガ文化体育協会で「藤間流日本舞踊温習会」が開催された。同会は、田代久子さん(元・藤間芳糸)が同地で教え始めて四十年、ブラジル日本移民百周年を記念して行われた。
田代さんは、マリンガを中心に約四十年間踊りの指導をしてきている。温習会が同地で開かれるのは二度目。今回は、移住した高齢者たちにふるさとを感じてもらうために「ふるさとの四季」をテーマに開催した。
午前九時から開催された開会式には、同協会の鈴木エドワルド会長、西森ルイス・パラナ州議、安永修道マリンガ百周年実行委員会委員長などが出席した。
引き続いての温習会では、最初にサンパウロ市から応援に駆けつけた花柳龍千多さんの踊りで華やかに幕開け。
地元マリンガをはじめ、サンパウロ市、モジ、マリアルバ、クリチーバなどから約百五十人の生徒が駆けつけた。六十三曲、約七時間に及ぶ長時間、生徒たちはそれぞれの四季を披露した。最後は田代さんが「雨の五郎」を踊り、万雷の拍手を浴びた。
公演を終えて、田代さんはニッケイ新聞の取材に対して「六歳から八十八歳まで多くの人たちが、二年前から準備をしてきて大成功を収めることができてよかった」と達成感に満足しながら感想を述べた。