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ブラジル外交=国際影響力を目指す=いつかは成就する柳の蛙

ニッケイ新聞 2008年10月1日付け

 ルーラ大統領は九月三十日、マナウスでベネズエラのチャベス大統領やエクアドルのコレア大統領、ボリビアのモラレス大統領と会う。十月はメルコスル首脳会議、十二月は中南米首脳会議と国際外交が忙しい。
 ドーハ・ラウンドと国連安保理の常任理事国入りでつまずいたルーラ外交戦略は、もっと効果のある方法を模索中だと九月三十日付けエスタード紙が報じた。ルーラ大統領は今年、南米の首脳会議を除いて、国際首脳会議へ十回も出席した。
 大統領は就任以来、伯外務省を中心とする多国間外交が目立つが、米国の膝元で徒党会議の感がある。六十年の歴史と法的に整備されたOAS(米州機構)がありながら、グループ・リオやウナスールなど別の国際組織を築いている。
 ブラジルが拒否したFTAA(米州自由貿易圏)に代わる米国の指図を受けない、広範囲の自由貿易圏構想も大統領は描いている。ブラジルは、国際問題に一言意見が述べられる第二グループを築きたいらしい。