ニッケイ新聞 2008年9月26日付け
ブラジル日本文化福祉協会(上原幸啓会長)は、第三百七十九回理事会を二十四日午後六時から、文協ビル会議室で開いた。二十六人が出席した。
上原会長の挨拶の後、司会を務めた花城アナクレット専任理事が法人・個人会員を含め四十五人減であるとし、高齢の会員の死亡が多いことを挙げながらも、会員拡充の必要性を述べた。現在の文協会員数は二千四百五十八人。
続いて清水オリジオ会計理事が八月までの剰余金が五万四千五百三十レアルであることを報告。
六月から八月まで二十一の催しを実施、皇太子殿下を迎えるにあたり、エレベーターや入り口の改修工事(三十万レ)を行ったにも関わらず、剰余金が例年同様に計上されたことを清水理事は「百周年の影響だが、これからのどう繋げていくかが課題」と話した。
なお、百周年を機会に来伯した訪問者や関連イベント開催などにより、文協施設への入場者が増えたという。
八月現在で日本館は七千五百レ、史料館は一万三千レの黒字、一方、さくら祭りの成功を収めた国士舘は、維持費などから三万八千レの赤字を計上した。
東京で十月初旬に開催される「第四十九回海外日系人大会」に出席する上原会長は、代表者会議での発表内容を読み上げた。理事らからは、内容の表現を変えるよう提案もあった。上原会長は二十五日にブラジルを発ち、来月十六日に帰伯予定。中島エドワルド事務局長が随行する。
第一回アウト・チエテ地域日伯統合フォーラムを行った汎スザノ文化体育農事協会(ACEAS)の森和弘会長は報告のなかで、他の地域での実施も勧め、「お互いの考えを交換することで日系社会の力を持つことができる」と連携の重要さを訴えた。
十一月八、九の両日にブラジリアで開催される「第二回文協フォーラム」に関して、秀島マルセロ理事が進捗状況を報告。同フォーラムは昨年サンパウロで開催され、今年は、ブラジル中西部日伯協会連合会(秋本満敏会長)が実行団体となり、全伯二十五の地域から約二百人の参加が見込まれている。
テーマは、「Construindo os proximos 100 anos(次の百年に向けて)」となっており、エスタード氏で活躍する日系二世のジャーナリストオクバロ・ジョルジ氏による講演のほか、各団体代表、婦人、青年、事務局に分かれて討議される議題に「日系団体間、ブラジル社会との関係と協力」「残すべき文化」などが決まっている。
秀島理事は、十月二十四日が参加申し込みの締め切りとなっているとし、「各地団体に参加してもらい、将来の日系社会を模索する機会にしたい」と話した。
最後に事業の報告(六月~八月)・計画(九月~十月)が行われた。