ニッケイ新聞 2008年9月24日付け
百周年関係の取材で各地を訪れるたびに、耳にする曲がある。その名は「海を渡って百周年」。いわずと知れた百周年の公式記念曲だ。
六月のサンパウロ市式典では、千二百人がこの曲にあわせて踊ったが、そこで終ることなく、今でも各地で親しまれている。
ある所では踊り、別な場所では子供たちの歌、先日訪れたリンスの式典では、日ブラジル歌、リンス市歌の斉唱に続いて、来場者みなで歌っていた。
ある意味では、今年のコロニアで一番多く流された曲かもしれない。それだけに、このまま百周年の終了とともに歌が聞かれなってしまうのは、少々さびしいようにも感じる。
一つの曲がこれだけ広く親しまれ、踊りまで練習されたことは、かつてないはず。一万人の「海を渡って百周年」音頭とまでは言わなくても、何かの形で記憶に残ってほしいものだ。 (ま)